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子どもの吃音で早口の是正を意識する
子どもの吃音で早口の是正を意識する理由
子どもの吃音で早口の是正を意識する理由は、おそらく、日本語を音声言語として意識して、まず音を覚える段階に入ったとき、ある程度、吃音が出にくい表現方法に慣れて、スムーズに話せる段階に入るのを期待しているからです。早口で吃音が出ると、子どもたちが話す訓練に参加すること自体を、ためらわせる要因にもなります。また、吃音が出たときに指摘される子どもと、出にくい子どもの成果の差を気にしている保護者もいます。
指導者のほうも、「早口と吃音とは違う」という前提で、早口の指摘をすることが実際あるのです。指導者は、子どもに伝わるように指導し、子どもは先生に伝わるように話すのを重んじる傾向のある社会では、この傾向は、なおさら強まるでしょう。
この「伝わるように話す」という意識を持つこと自体が、早口の練習を要求しているように思えます。それが大きな障害になっています。
子どもの吃音で早口の是正を意識するメリット
子どもの吃音で早口の是正を意識するメリットは、単純にどもりを改善するほかにもある。吃音を解消することにより、コミュニケーション能力が高まって職場での評価もアップする、ということだ。吃音の子どもは、「もっとゆっくり話してください」とか「今なんておっしゃったの?」と言われるのが不愉快で、どもってしまったり会話が流れてしまったりする。
そこで、周囲が無理にゆっくり喋ったり、聞いたりする必要はない。発話速度を意識することで、どもる心配がなくなり、まわりの人もそのコミュニケーションを歓迎することができるようになる。それにより、吃音を治したい子どもは自分自身の問題を改善するばかりではなく、対人スキルも向上し、自分の評価を上げることになるのだ。
このように、吃音の問題は、単にどもりやどもりの程度によって評価を左右するだけでなく、さまざまな場面にまで影響を与える可能性がある。評価がいくら良くても、どもる場面があれば、あまり良い印象はないだろう。